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あたらしい時代のミーティングブースを作る

白石木工×株式会社クロップオザキ様

あたらしい時代のミーティングブースを作る

 

今回の依頼主は、アパレルのファッション資材の提供とOEM生産を請け負う株式会社クロップオザキ様

尾崎社長は同世代の経営者で、経営の師匠が同じということもあり、月に一度は食事をしながら仕事の話をする

間柄だ。尾崎社長のブログも面白くおススメします。

 

ウェブ商談の場所がない

ある時、尾崎社長は僕にこんな悩みを打ち明けた。

「社員が、ウェブで商談をする時の場所に困っています。」社内には個室のようなちょうど良い大きさの場所がなく、約10人収容の会議室を使うしかないという。

「一人が会議室を専有すると、本来の会議で使えない。反対に、会議が優先されると、ウェブ商談は周りが騒がしい個々のデスクでするしかないんです。」

尾崎社長は、新聞の記事でミーティングブースの存在を知り、「これを自社にも導入したい。作ってもらえないだろうか?」と相談してくれた。

 

倉庫から、人が集まるショールーム

元々社屋のあった自社ビルを売却し、オフィスを新しくしたばかりの株式会社クロップオザキ。生地、裏地、ファスナー、ボタンといった資材倉庫も兼ねていたこれまでのオフィスのイメージを一新している。

新しいオフィスは、白を基調とした明るく開放感溢れる空間へと生まれ変わっており、人が集い、ビジネスが生まれ、かつショールーム機能も兼ね備えている。

 

そんなオフィスのイメージや雰囲気に合わせ、ミーティングブースの案を考えた。今回は尾崎社長たってのオーダー、気合を入れて社員コンペにし、3案をご提案した。

採用されたのは、オフィスのキーカラーである白を基調とした、シンプルなボックス型のブースである。

 

快適な空間への配慮

今回のブースは、様々なポイントで白石木工の技を詰め込んでいる。まず、最も大切なのは、狭いスペースでありながらも快適な空間でなければならないということだ。よって、換気と吸気のバランスを重視した設計にしている。ブースの上部が開いているので採光はできるが、ブース内にもダウンライトをつけているため、明るく快適だ。また、揮発性の接着剤の量を極力抑え、アレルギーやシック症状へ配慮した。

 

次に、防音性。ブースの上部が開いているのは、法令により、防火の観点から完全な密閉空間には出来ないためである。そのため、少しでも吸音できるように吸音パネルを設置した。

このパネル内部を防音構造にするために、ガラス繊維で出来た「グラスウール」を採用した。反響音などが伝わりにくいようにする効果がある。

さらに、床にはタイルカーペットを敷き込み、音の反響を少しでも抑えるようにした。また、内側の壁面には、不燃素材で汚れがふき取りやすい「アイカセラール」という素材を採用している。

 

ブースの外側とブース内のテーブルの天板には、新素材でウィルスに強い「ウイルテクト」という抗ウィルス建材を採用した。この建材は、2020年度グッドデザイン賞を受賞しており、抗ウィルス性能の持続性にも配慮されている。

 

更なるこだわり、一点物のブースへ

通常、このブースはショールームとして使っている部屋に置いているが、ブースの下に車輪をつけ、移動できるようにした。デザインへのこだわりも抜かりない。ショールーム内の収納家具と同じ色にすることで、素材感と部屋の雰囲気の統一を図り、違和感を感じさせないミーティングブースに仕上げた。

 

また、ソファーや吸音パネルの生地にチェック柄を採用したほか、ブースの入口には、ボタンをあしらったオリジナルのロゴをプリントし、単にシンプルで終わらない可愛らしいポイントを散りばめ、他にはない一点物のブースが完成した。

一台当たりの金額は¥300,000~\400,000(税別)設置費込み。オプションによって価格が変わる。

 

 

ブース完成後、皆さんの声

尾崎社長は、想像以上で感動した、と嬉しい声を寄せてくださった。「立派な、カッコいいブースが完成しました。ブース内装もダウンライト、換気扇、吸音壁、抗菌テーブル、イス下収納と工夫が施されていて、使い勝手を存分に考慮したものになっています。内外装の色とミーティングブースのロゴも可愛く仕上げてられていて、素晴らしいミーティングブースです。」

 

実際に利用されている社員の皆さんからも、「心地よい閉塞感があり、落ち着く空間でWebミーティングが出来ています」という声や、「ダウンライトが顔を照らしてくれるので、Zoomでも専用のライトなしで顔が明るく映って嬉しい」といった声も寄せられている。また、ミーティング時だけではなく、休憩スペースとしても使っていただけているようである。

 

あたらしい時代へ適したオーダーメイドへ

コロナウィルス感染拡大を受け、働く環境が激変した2020年。商談や会議のオンライン化が進み、ミーティングブースの需要が急激に高まっている。実際に、大手文具メーカーがリリースしているミーティングブースは注文が相次ぎ、納期は数ヶ月待ちだという。

 

白石木工は、オーダーメイドに対応できる職人集団。今回のミーティングブースのように、お客様それぞれのコスト感を踏まえた最適なプランをご提案できると共に、オリジナリティのある一点物を手がける自信がある。

 

まずは、一点物のミーティングブースをきっかけに、株式会社クロップオザキ様へはもちろん、白石木工をも訪ねてきてくれる方が増えたら、こんなに嬉しいことはない。